誠実な占い師は儲からない??⑦

占い師Aです。

 

最近、「時代も違ったなー」と、考えさせられるお客様がやって来ました。

 

20代後半で、ショートカットの可愛い女性です。

相談内容が、

「どうやったら彼との関係を、結婚に持ちこめるか」

です。

お相手は、結構年上男性です。

まだ知り合って半年ほど。

もう鍵ももらっていて、彼女の仕事が早く終わると、彼のアパートで待っていて、一緒にご飯を食べに行くそうです。

 

彼女は彼が大好きで、ずっと一緒にいたいので、同棲を打診するのですが、

「いやー、ちょっと‥」

と、言葉を濁されるとか。

 

「女性がいるんでしょうか?」

「なら、鍵は渡さないでしょう」

「彼、プライド高いから、あまり自分のことを話さないし、何を考えているかわからないんです」

そういう時はカードの神さまの力を借りる時です。

「彼が何を考えているか、聞いてみましょう」

私はカードをシャッフルしました。

結果、「待ちなさい」というカードが立て続けに出ました。

「その前にやることがあるでしょう」と言われているようです。

「平行線」や、「見掛け倒し」のカードも出ました。

彼は「変わらない」「現状維持」を選んでいるようです。

 

変わらなければいけないのは彼女の方かもしれません。

「彼を待っている時は、たとえば片付け物をしたりするの? 洗濯物をたたんだり、食器を洗ったり、とか‥」

「ええっ! 何で私がそんなことを?私だって仕事帰りで疲れてるのに」

「じゃあ、じっと待ってるだけ?」

「テレビ見て待ってます。ワイン飲みながら。そしたら、彼が帰って来るから、ご飯作ってくれるし」

「えっ? ちょっと待って。彼がご飯つくるの? 帰ってから?」

「そうですよ。一人暮らし長いから、上手だし。パパッと」

「あなたは?」

「待ってます」

「ワイン飲んで、テレビ見て?」

「そう」

まるで親と子の関係です。

まさに平行線。見掛け倒しですね。

 

一緒に住む、ということは、生活する、ということです。共に協力して、『衣食住』生活を整えて行く、と言うことです。

ただ、外で稼いで来るだけでは暮らしは回って行かない。

もちろん、最初からうまく出来る必要はないんです。でも、努力しようとする姿勢があるかどうかは問われる。

 

「あ‥‥そういえばそんなこと、彼から言われたような‥‥。もう少し家事力つけたら、って」

 

彼は彼女に、ちゃんと想いを伝えていたんですね。

 

私は言いました。

「まずは料理を作ってあげたら? 3回に1回でも」

「えー! 料理? 私が?」

「あなたなら出来ます」

だって、彼のこと大好きなんですものね。